ケンタウレアは名花揃い。嫋やかでうっとりするほど優美な花々が妍を競います。しかし、日本では、ケンタウレアは知られていません。植物図鑑をひもといても見つからないほどです。それもその筈、園芸品種として渡来したヤグルマソウ(矢車草,矢車菊)をはじめ、ほんの2〜3種類が外来種として野生化している以外は、たまに花屋さんで切り花として見かけるのが関の山。がんらい日本には生育していなかった植物なのですから。しかし、地中海の海岸やサヘルの乾燥地帯からアルプスの森林限界帯まで、ヨーロッパ・北アフリカではごく身近な野山の花です。
あの有名なツタンカーメンの棺の上には、ドライフラワーと化したヤグルマギクの大きな花束が載っていました。王妃が手ずから摘んで束ねたのではないかと言われています。二人の間に交された愛情の濃やかさと、若くして夫を失った王妃の哀切の情が涙を誘います。
本来の意味の「アザミ」ではありませんが、その多くは、黙ってみせれば「アッ、アザミだ」と言葉が返ってくる姿をしています。絢爛たるケンタウレア一族の艶姿をご覧いただきましょう。
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